2012/8/29(水) コミュニティとしての飲食店~お客様は神様ではなく、仲間

2012年8月29日(水)

「ありがとうが生まれるサービス」

カフェ・カンパニー株式会社 楠本修二郎氏

【プロフィール】
1964年福岡県福岡市生まれ。
1988年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、リクルートコスモスに入社、社長室、広報室等勤務。
1993年、大前 研一(マッキンゼージャパン会長)事務所勤務。
1994年、平成維新の会事務局長に就任、1995年、マーシーズ取締役副社長就任。
1999年、スタイル ディベロップ(株)代表取締役、2001年、コミュニティ・アンド・ストアーズ(株)(現カフェ・カンパニー)代表取締役社長に就任、現在に至る。

「街に必要とされるお店」

時代を追うよりも、時代の変化を起こしていきたいと思っています。カフェという場を創って地域を活性化していく、すなわち、コミュニティを作る場を作り、ライフスタイルをお互いに築きあえる場所を創る、ということ。
カフェ・カンパニーの「CAFE」は「Community Access For Everyone」を縮めたもの。これまで様々な仕事をしてきて、その分たくさんの失敗もしてきました。その経験の集大成がカフェだと思っています。産業の中でパイを奪いあうのではなくて、食という観点から幸せを広げていけたらいいな、と考えています。

「金曜日の20時に出来ないことはやめる」

1995年くらいに「今までのやり方となんか違うなぁ」と思い出して、98年・99年くらいに「今までのやり方だとうまくいかない」ことが分かりました。従来積み上げてきた成功にあぐらをかいていたら、うまくいかなくなるということ。

21世紀を手前に大きなパラダイムの変換がありました。それまでにも、情報のシェアはされていても、価値の共有というのはされていなかった。
価値の共有を行うことによって、新しいコミュニティが生まれます。そのコミュニティでは、どんなライフスタイルをしているか?将来どういうふうになったら幸せか?というところまで考える。そうなるとコミュニティがどんどん深まっていきます。

店創りは街づくりでもあって、1つのカフェが出来ることによって、街にあったキャラクターが出来、街を、人を、多くのものを変えていくのです。

「街に必要とされるお店」

「どうやったら日本は元気になるか?」ということを考えたときに、ON・OFFの分け方が日本人ははっきりしすぎなんじゃないかなと思います。「切り替えのうまい人」という言い方はちょっと違うんじゃないかな。

そしてこれまで、飲食業界では「お客様は神様」だという言葉がよく言われていましたが、「お客様は神様」ではなく、大切な「仲間」だと思います。そして、「消費者」ではなくて「生活者」と呼んだほうが正しい。僕の会社では「消費者」という言葉を禁止しています。「消費者」は「消して費やす人」と書きますが、そうすると何の生産性もないイメージになってしまう。そうじゃなくて、お客様は一緒に物事を作り上げる「仲間」なのです。

アイディアの提供だけではなくて、「誰のために何をやるか」という視点に変換しながらこれからもやっていきたいと考えています。